液体燃料が復権する3つの理由

 気体燃料の黄金時代の終わりは早く、液体燃料が復権しそうです。

 今世紀に入る前後から天然ガスなどの気体燃料の利用が急伸しています。そして今では、石油などの液体燃料が気体燃料にとってかわるだろうとの声も聞かれます。それでも、液体燃料が復権がすると考えるのは、以下の理由によります。

(1) 液体燃料の取扱いやすさ

(2) 液体燃料のエネルギー密度の高さ

(3) 液体燃料の採取しやすさ・豊富さ(固体燃料からの合成を含む)および再生可能性

 (1)について。液体燃料はこぼれないような容器に入れればよいのに対して、気体燃料は、内部の気圧を周辺よりも高くしなければならず、密閉および耐圧のための特別な容器が求められます。実際、燃料を取り扱う際、固体燃料と液体燃料は、特に燃えやすいものに対して危険物取扱者という比較的とりやすい資格で可能になるのに対して、気体燃料は、種類によらず高圧ガス製造保安責任者、高圧ガス販売主任者という特殊な資格が求められます。

※2019年12月24日追記:液体燃料が大気圧で状態を保っていることを、その時点で大気圧といった大気の物理的な積極活用とみなし、液体燃料の積極的な活用を当研究会の思想に加えました。

 (2)について。発熱量は、燃料のスペースの削減において、重要な指標となります。液体燃料と気体燃料の1Lあたりの比較をします。(kJ単位、小数点以下四捨五入)

燃料状態発熱量
灯油液体36700kJ
都市ガス気体41kJ

参考: https://www.ecofukuoka.jp/image/custom/data/santei/hatunetu.pdf

 これだけ見ても気体燃料のエネルギー密度の低さがわかるでしょう。たとえ100倍の圧力に圧縮したとしてもまだ9倍近い差があります。

 (3)について。下の図は、資源の分布を示したものです。

 資源には、地上付近で採れるものと地下まで掘削しなければならないものがあり、前者は、石炭・オイルサンド・オイルシェール・木材などの固体または高粘度の液体、後者は在来型石油・シェールオイル・在来型天然ガス・シェールガスといった低粘度の液体または気体です。さらに、石炭・オイルサンド・オイルシェールは資源量が豊富で、木材などのバイオマスは再生可能であり、それらは容易に液体に変換することができます。一方で、天然ガスは、陸上の大規模な在来型といった容易に採掘できるところを掘りつくしつつあり、採掘コストが高い海上やシェールガスといった部分まで手を付けざるを得なくなってきています。コールベッドメタンやバイオガスなんてものもありますが、そういったものを使うくらいなら、石炭やバイオマスを直接使った方がよいでしょう。

※2020年5月3日追記

 家庭やアウトドアでの調理など最終エネルギー消費については、石炭・木炭などの固体燃料から灯油・ガソリンなどの液体燃料に代わっていくでしょう。

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